Azure Sphereとは?
まもなく、SeeedからAzure Sphere MT3620開発キットが出荷になるぞい!ってことで、Azure Sphereについて整理してみました。
Azure Sphereとは?
Azure Sphere は、極めてセキュリティの高いインターネット接続マイクロコントローラー (MCU) デバイスを開発するための新しいソリューションです。このソリューションで提供されるセキュリティと接続の基盤を利用すれば、大規模なモノのインターネット (IoT) 実装が可能な価格で、顧客に愛されるインテリジェントな製品とエクスペリエンスを開発できます。そして、それらの製品をすばやく市場に投入できます。
ポイントを抜き出すと、
大雑把にいえば、Azure SphereはMCUデバイスを開発するために、MCU、OS、Cloud(と開発ツール)のすべてを提供するソリューションです。 対象のMCUデバイスはインターネット接続するのが特徴で、ネットからの攻撃、侵入に耐えられるよう極めて高いセキュリティを実現することができるよう設計されています。また、この手のMCUデバイスでは珍しく、自動OSアップデートが提供されており、新たな脅威に対しても防御することができます。
MCU
MCUがAzure Sphereに対応するには特定の要件を満たす必要があります。要件が明記された文書は見つかりませんが、ほぼこちらに書かれています。
推測ですが、FLASH 4MB, SRAM 4MB, Microsoft Pluton, ARM Cortex-AとNetwork Connectionは必須と思います。
現在入手可能な唯一のAzure Sphere対応MCUは、台湾MediaTekが製造するMT3620です。
Product Briefが公開されていますが、、、ペリフェラルのレジスタ操作など詳細は公開されていません。
”現在入手可能”と書きましたが、個人ではMT3620単体を購入することは(たぶん)無理です。
Seeedから開発キット「Azure Sphere MT3620開発キット」が販売されているので、開発初期はこれを使うことになります。
Search results for: 'Azure Sphere MT3620'
OS
コアが複数載っており、各コアの役割が別々なので、、、OSは1種類では無いようです。
OSというより、サブシステム毎に考えたほうが良さそうです。
このあたり、今後、用語を整理していきたいところではあります。
今の時点で認識しておいたほうが良さそうなサブシステムは次の3つです。
1と3は、マイクロソフト?が開発、保守する部分なので気にしなくて良いでしょう。(おぃ
ここのOSが何なのかはハッキリ分かりません、、、
2は、我々が開発したアプリケーションが動くサブシステムで、ARM Cortex-A上で実行されます。ここがカスタムLinuxカーネルで動いています。
Linuxと聞くと、Shellが立ち上がってlsとか操作するんでしょ?と思いがちですが、、、Application processorサブシステムにはShellが無いです。
さらに、これ。
Only one A7 application runs on the device at a time.
同時に1つのアプリケーションしか動かないです。
(このあたりの詳細については、引き続きブログで紹介できたらと思っています。)
Cloud
AzureにAzure Sphereセキュリティサービスが動いて、MCUデバイスとネットワーク連携します。
Azure Sphereセキュリティサービスから、MCUデバイスのアプリケーションを配布(Over-the-Air)できます。
つづき
次は「MT3620開発キットを買う前に知っておくべきこと」を書こうと思います。
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